内科医ゆらの育児ブログ

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アレルギー検査は必要?

まだまだ花粉症シーズン真っ只中です。

今年の東京都でのスギ花粉はピークを超え終盤となっており(残りの花粉は3割程度)、

ヒノキ花粉は4月上旬から中旬にピークになるようです。

この時期によくある質問の1つに、

「アレルギーの検査は必要ですか?」

というものがあります。

特に下に挙げるView39という検査は

血液検査で簡単に多くの種類のアレルゲンの検査ができるため、行われる方が増えています。

 

この記事では、

アレルギー検査の種類やどんな人がやった方が良いかを簡単に解説します。

 

そもそもアレルギー疾患とは

アレルギー疾患とは体が異物を排除しようとする免疫の異常によって起こるものです。

アレルギー疾患には花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、蕁麻疹など多くの病気があります。

 

アレルギー検査とは

アレルギーを引き起こす原因となる

アレルゲン(花粉、カビ、ダニなど)を調べる検査です。

 

アレルギー検査は必要?

どのアレルギー疾患においても治療の基本は

アレルゲンの除去になります。

人によってアレルゲンは異なるため、

検査を行うことで日常生活でどういったことに気をつければよいか、詳しく分かります。

 

主なアレルギー検査としては

パッチテスト、プリックテスト、IgE抗体検査

などがあります。

 

パッチテスト

皮膚かぶれの原因を調べる検査です。

背中や二の腕内側にカブレの原因として疑われる物質を貼り、

2.3日後に判定をします。

 

プリックテスト

花粉症やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーの検査として行われます。

細い針で少量のアレルゲンを皮膚に注射した際の皮膚の盛り上がりで判定します。

 

IgE抗体検査

IgE抗体とはアレルギーを引き起こす抗体であり、

血液中のIgE抗体を調べることでアレルゲンを特定する検査となります。

アレルギー体質かどうかを調べる特異的IgE検査と、

アレルゲンを特定する非特異的IgE検査に分かれます。

 

非特異的IgE
アレルギー体質か知りたい方に行います。
さまざまなアレルギー物質のIgE抗体が血液中にあるか調べる検査です。
成人の基準値は170 IU/ml以下
小児は年齢が上がるとともに基準値も上昇します。
1歳未満    20 以下
1~3歳     30 以下
4~6歳    110 以下
7歳以上    170 以下

 

特異的IgE検査

ここでは一度に39項目のアレルゲン〈アレルギー反応を引き起こす物質〉を調べられる特異的IgE検査について触れます。
ハウスダストや花粉、食品表示義務7品目(卵・乳・小麦・そば・ピーナッツ・エビ・カニ)を含むアレルギー性疾患の主要な原因となるアレルゲンが網羅されています。   

 

結局やったほうがよい?

色々と書きましたが結論としてアレルギー検査をやった方が良い人は、

アレルギーの病気があってその原因が分からない人だと思います。

花粉症の場合には免疫舌下療法を行う場合は別ですが、スギやヒノキといった原因を特定してもスギやヒノキだけ避けることは困難です。

それでも自分にどんなアレルギーがあるか気になる方は、調べてみても良いかもしれません。

 

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